「恐れ入谷の鬼子母神」という洒落言葉でも知られる、東京都・台東区の入谷鬼子母神。ここで毎年7月6・7・8日の3日間に渡って行われるのが「入谷朝顔まつり」です。境内と寺院前の言問通りには100あまりの店が並び、約25万鉢の朝顔が販売されます。土日が重なると、色鮮やかな朝顔の花を愛でようと集まった人たちで、人の行き来が出来ないほどのにぎわいをみせます。
この「朝顔まつり」を彩るのは、いろとりどりの朝顔だけではありません。江戸時代から受け継がれてきた、手描き提灯も見所のひとつです。
家内安全や商売繁盛はもちろんのこと、安産・子育ての守護神として信仰される鬼子母神に願いをかけて、生まれたばかりの、そして、これから生まれるお子さまの健やかな成長のために提灯を奉納される方も多いようです。
これまでは地元有志によってのみ行われてきた提灯奉納ですが、今年はじめて、広く一般の方々からも募集することになりました。
提灯に描き込む文字は、皆様の想いを込めるように、ゆっくりと時間をかけてすりあげた墨を使用し、熟練の職人が、ひとつひとつ丁寧に描き上げていきます。
境内や参道に飾られた、たくさんの提灯の中から、自分の名前を探すひとときは、朝顔まつりの忘れられない思い出となることでしょう。
この機会に、下町の風情と伝統をあなたも体感してみませんか?